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ミハママガジンCOLUMN

不動産投資 2026.02.18

不動産クラウドファンディングは「やめとけ」と言われる7つの理由|登録前にデメリットを理解しておこう!

不動産クラウドファンディングに興味はあるけれど、ネットで調べると「やめとけ」という声がたくさん出てきて不安になっていませんか?

たしかに、不動産クラウドファンディングには投資である以上リスクがあり、「やめとけ」と言われるのにはそれなりの理由があります。一方で、仕組みやリスクを正しく理解すれば、少額から始められる魅力的な資産運用の選択肢でもあるのです。

この記事では、不動産クラウドファンディングが「やめとけ」と言われる7つの理由をわかりやすく解説したうえで、メリット・デメリット、失敗しやすい人の特徴、そして他の投資手法との比較まで網羅的にお伝えします。

読み終えるころには、自分に合った投資かどうか判断できるようになるはずです。ぜひ最後まで読んでみてください。

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不動産クラウドファンディングとは?仕組みを30秒で理解

まずは不動産クラウドファンディングの基本的な仕組みを押さえておきましょう。「そもそも何なのか」がわかると、なぜ「やめとけ」と言われるのかもスッキリ理解できます。

不動産クラウドファンディングとは?仕組みを30秒で理解

不動産クラウドファンディングの基本的な仕組み

不動産クラウドファンディングとは、インターネットを通じて複数の投資家から資金を集め、その資金で不動産を取得・運用し、得られた利益を投資家に分配する投資の仕組みです。

従来の不動産投資では数百万〜数千万円の資金が必要でしたが、不動産クラウドファンディングなら1万円程度の少額から不動産投資を始められるのが最大の特徴です。

基本的な流れは次のとおりです。

  1. 事業者が投資対象の不動産を選び、ファンド(投資案件)を組成する
  2. インターネット上で投資家から出資を募集する
  3. 目標金額に達したらファンドが成立し、不動産の運用がスタートする
  4. 運用で得られた賃料収入や売却益が、投資家に分配される
  5. 運用期間が終了すると、出資金が償還(返金)される

なお、不動産クラウドファンディングは「不動産特定共同事業法」という法律に基づいて運営されており、国土交通大臣または都道府県知事の許可を受けた事業者だけが運営できます。無登録の業者が運営することは法律で認められていないため、まずはこの許可を取得しているかの確認が大切です。

匿名組合型と任意組合型の違い

不動産クラウドファンディングには大きく分けて「匿名組合型」と「任意組合型」の2種類があります。それぞれ特徴が異なるので、違いを確認しておきましょう。

匿名組合型 任意組合型
不動産の所有権 なし(事業者が所有) あり(投資家が持分を共有)
最低投資額の目安 1万円〜 10万〜100万円程度
運用期間 短期(数ヶ月〜2年程度) 長期(数年〜10年以上)
利益の所得区分 雑所得 不動産所得
投資家の責任範囲 有限責任(出資額が上限) 無限責任(出資額以上の負担の可能性あり)
節税効果 なし あり(相続税の評価額圧縮など)
優先劣後方式 採用ファンドが多い 基本的になし

現在、不動産クラウドファンディングで募集されているファンドの大半は匿名組合型です。少額から始めたい初心者の方は、まず匿名組合型のファンドから検討するのがおすすめです。

一方、任意組合型は不動産の所有権を得られるため、相続税対策として活用されるケースもあります。ただし、最低投資額が高く、無限責任を負う可能性がある点には注意が必要です。

不動産クラウドファンディングが「やめとけ」と言われる7つの理由

ここからは本題です。不動産クラウドファンディングが「やめとけ」と言われる理由を7つに整理して解説します。投資を始める前に、リスクや注意点をしっかり把握しておくことが失敗を防ぐ第一歩です。

不動産クラウドファンディングが「やめとけ」と言われる7つの理由

元本保証がなく元本割れリスクがある

不動産クラウドファンディングは銀行預金とは違い、元本が保証されていません

不動産価格の下落や空室率の悪化、自然災害による物件の損壊などが起きると、投資した資金が減ってしまう(元本割れする)可能性があります。

多くの事業者が「優先劣後方式」を採用しており、一定割合までの損失は事業者が先に負担してくれる仕組みになっています。たとえば劣後出資比率が20%のファンドであれば、物件価値が20%下がるまでは投資家の元本に影響はありません。

とはいえ、劣後出資比率を超えるほど大きな損失が出れば、投資家も元本割れの影響を受けます。COZUCHIやCREALといった大手サービスでは元本割れゼロの実績がありますが、将来もずっとゼロが続くとは限りません。

元本割れリスクをゼロにはできないことを理解したうえで、劣後出資比率の高いファンドを選ぶなどの対策を取ることが大切です。

人気ファンドはクリック合戦ですぐ埋まる

不動産クラウドファンディングでよく聞かれる不満が「投資したいのに投資できない」という声です。

ファンドの募集方式は「先着順」と「抽選」の2種類がありますが、先着順の場合は募集開始から数分で満額に達してしまうことも珍しくありません。いわゆる「クリック合戦」です。

抽選方式でも、人気ファンドでは応募倍率が1,000%を超えることもあり、なかなか当選しないケースもあります。

投資できない期間が続くと資金を遊ばせることになり、実質的な利回りが下がってしまいます。対策としては、複数のサービスに登録しておき、投資の機会を増やすのが効果的です。

運用期間中は途中解約できないケースが多い

不動産クラウドファンディングでは、一度投資すると運用期間が終了するまで原則として途中解約ができません

急な出費が必要になっても、投資した資金をすぐに引き出すことはできないのです。途中解約に対応しているサービスもありますが、手数料がかかるケースがほとんどです。

この点は、いつでも売買できる株式やREITとの大きな違いです。不動産クラウドファンディングに投資する際は、当面使う予定のない余裕資金で行うことが重要です。

なお、運用期間は半年〜2年程度のファンドが一般的です。資金が拘束される期間が心配な方は、運用期間の短いファンドを選ぶことでリスクを軽減できます

事業者の信頼性に差があり見極めが難しい

不動産クラウドファンディングを運営する事業者の数は年々増えていますが、その信頼性には大きな差があります。

国土交通省は、実在しない架空の業者が不動産クラウドファンディングを装って勧誘するケースについて注意喚起を行っています。正規の事業者であっても、情報開示が不十分だったり、財務基盤が不安定な事業者が含まれている可能性があります。

事業者選びのポイントとしては、上場企業が運営しているサービスや、長年の運用実績があるサービスを優先するのが安心です。具体的な見極め方は、後半の「リスクを抑えて始めるための7つのチェックポイント」で詳しく解説します。

不動産の所有権が得られず現物資産にならない

匿名組合型の不動産クラウドファンディングでは、投資家に不動産の所有権はありません。所有権は事業者にあり、投資家は収益の分配を受ける権利を持つにとどまります。

つまり、現物不動産投資のように「自分の不動産」として資産を保有できるわけではないのです。

所有権がないということは、次のようなデメリットにもつながります。

  • 物件の運用方針に対して意見できない
  • 相続税の節税効果が得られない(匿名組合型の場合)
  • 万が一事業者が倒産した場合、不動産を確保しにくい

一方で、所有権がないからこそ管理の手間がかからないという面もあります。「不動産そのものを持ちたい」のか「不動産の収益だけ得たい」のかで、自分に合う投資を判断しましょう。

税制上の優遇措置がなく利益に課税される

匿名組合型の不動産クラウドファンディングで得た分配金は「雑所得」に分類されます。分配金からは20.42%(所得税20%+復興特別所得税0.42%)が源泉徴収されます。

現物不動産投資であれば、減価償却による所得圧縮や、相続税の評価額引き下げなどの節税メリットがありますが、不動産クラウドファンディングにはこうした優遇措置がありません。

また、雑所得が年間20万円を超える場合は確定申告が必要です。他の投資で損失が出ていても、雑所得と株式の譲渡損失は損益通算できないため、税務面の使い勝手は良くありません。

利回りだけ見て投資すると高リスク案件を掴む恐れがある

「利回り10%超え!」といった数字だけを見て飛びつくのは危険です。

一般的に、不動産クラウドファンディングの利回り相場は年3〜8%程度とされています。これを大幅に上回るファンドは、その分リスクも高い可能性があると考えるべきです。

たとえば、開発型のファンド(建設中の物件に投資するタイプ)は高利回りが期待できる反面、工期の遅れや計画変更による損失リスクも高まります。

利回りの高さだけでなく、物件の種類、立地、事業者の実績、劣後出資比率など、複合的な視点で判断するようにしましょう。

初心者におすすめの不動産クラウドファンディング5選

「やめとけ」と言われる理由を知る前に、まずは実績のある代表的なサービスを把握しておきましょう。事業者によってサービスの特徴は大きく異なるため、信頼できるサービスを知っておくことが安心して投資を始める第一歩になります。

サービス名 運営会社 想定利回り 最低投資額 元本割れ実績
TORCHES TORCHES株式会社(エムトラスト100%子会社) 年10〜17% 1万円 0件
COZUCHI LAETOLI株式会社 年4〜10% 1万円 0件
CREAL クリアル株式会社(東証グロース上場) 年3〜6% 1万円 0件
利回りくん 株式会社シーラ(ナスダック上場グループ) 年3〜6% 1万円 0件
利回り不動産 株式会社ワイズホールディングス 年4〜10% 1万円 0件

※各サービスの情報は記事作成時点のものです。想定利回りはファンドによって異なります。

初心者におすすめの不動産クラウドファンディング5選

TORCHES(トーチーズ)

TORCHES(トーチーズ)

運営会社 TORCHES株式会社(エムトラスト株式会社の100%子会社)
想定利回り 年10〜17%
最低投資額 1万円〜
運用期間 3ヶ月〜10ヶ月程度
累計募集件数 約30件
元本割れ実績 0件
途中換金 原則不可
契約タイプ 匿名組合型
メリット
  • 想定利回り10〜17%と業界トップクラスの高水準
  • 運用期間が短く、資金拘束リスクが低い
  • 親会社エムトラストの累計100件超のファンド償還実績がある
デメリット
  • 2025年11月開始の新しいサービスで独自の運用実績がまだ少ない
  • 運営会社・親会社ともに非上場で財務情報が限定的
  • 高利回りゆえに不動産市況の変動リスクも相応にある

TORCHESは2025年11月にスタートした新しい不動産クラウドファンディングサービスです。運営会社のTORCHES株式会社は、年商535億円規模のエムトラスト株式会社の完全子会社。親会社は他社プラットフォーム経由で累計100件以上のファンドを組成・償還してきた実績があり、物件の仕入れ力や運用ノウハウには定評があります。

東京23区を中心とした都心エリアの物件を扱い、想定利回りは10〜17%と業界でもトップクラスの水準です。運用期間も3〜10ヶ月と短めに設定されており、資金を長期間拘束されたくない方にも適しています。すでに早期償還されたファンドもあり、第3号「台東区浅草3丁目ファンド」では想定利回り10.1%に対し最終利回りが年15%で着地しました。

サービスとしての歴史はまだ浅いため、投資金額を少額に抑えながら実績の積み上がりを確認していくのがおすすめです。

COZUCHI(コヅチ)

COZUCHI

運営会社 LAETOLI株式会社
想定利回り 年4〜10%(実績平均利回り22.3%)
最低投資額 1万円〜(短期運用型)
運用期間 短期:3ヶ月〜3年程度 / 中長期:3年〜5年程度
累計調達額 1,183億円以上
元本割れ実績 0件
途中換金 可能(手数料3.3〜5.5%)
契約タイプ 匿名組合型
メリット
  • 累計調達額が業界No.1で実績が豊富
  • 想定利回りを上回るアップサイド配当がある
  • 途中換金ができる数少ないサービス
デメリット
  • 運営会社のLAETOLIは非上場企業
  • 人気が高くクリック合戦・抽選倍率が激しい
  • 途中換金時には手数料がかかる

COZUCHIは不動産クラウドファンディング業界で累計調達額No.1を誇るサービスです。最大の特徴は、物件が想定より高く売れた場合に追加の利益が分配される「アップサイド配当」がある点。過去には想定利回りを大きく上回る実績を出したファンドもあります。

また、不動産クラウドファンディングでは珍しく途中換金に対応しているため、急な資金需要にも一定の備えがあります。初心者からベテラン投資家まで幅広く支持されているサービスです。

CREAL(クリアル)

CREAL(クリアル)

運営会社 クリアル株式会社(東証グロース市場上場)
想定利回り 年3〜6%
最低投資額 1万円〜
運用期間 6ヶ月〜3年程度
累計調達額 932億円以上
元本割れ実績 0件
途中換金 原則不可
契約タイプ 匿名組合型
メリット
  • 東証グロース上場企業が運営しており信頼性が高い
  • マスターリース契約で空室リスクを低減
  • マンション・保育園・物流施設など物件の種類が豊富
デメリット
  • 利回りは3〜6%と控えめな水準
  • 運用期間が2年以上のファンドも多い
  • 途中解約ができない

CREALは東証グロース市場に上場するクリアル株式会社が運営しており、上場企業ならではの情報開示の透明性と安定感が最大の強みです。累計調達額は932億円を超え、これまで組成した全ファンドで元本割れゼロという堅実な実績を持っています。

マスターリース契約による空室リスク対策や、信託銀行での分別管理など、投資家保護の仕組みが充実している点も安心材料です。利回りよりも安全性を重視する方に向いています。

利回りくん

利回りくん

運営会社 株式会社シーラ(ナスダック上場グループ)
想定利回り 年3〜6%
最低投資額 1万円〜
運用期間 数ヶ月〜3年程度
会員数 28万人以上(国内No.1)
元本割れ実績 0件
途中換金 原則不可
契約タイプ 匿名組合型 / 任意組合型
メリット
  • 会員数が国内No.1で利用者が多く安心感がある
  • 楽天ポイントが貯まる連携あり
  • 匿名組合型と任意組合型の両方を取り扱っている
デメリット
  • 利回りは3〜6%と業界平均並みで高利回りとは言えない
  • 応募上限口数が設定されており大きな投資がしにくい
  • 途中解約ができない

利回りくんは会員登録数が28万人を超え、不動産クラウドファンディング業界で会員数No.1のサービスです。社会貢献や地域創生をテーマにしたユニークなファンドが多く、投資を通じて誰かを応援できるのが特徴です。

運営会社の株式会社シーラは米国ナスダック市場に上場するグループ企業で、信頼性は十分。楽天ポイントとの連携もあり、ポイントを貯めながら投資できるのも魅力です。

利回り不動産

利回り不動産

運営会社 株式会社ワイズホールディングス
想定利回り 年4〜10%
最低投資額 1万円〜
運用期間 6ヶ月〜1年程度
累計募集件数 約70件
元本割れ実績 0件
途中換金 原則不可
契約タイプ 匿名組合型
メリット
  • 優先劣後方式とマスターリース契約のダブル保全
  • ホテルや商業施設など大型物件への投資もできる
  • 独自の「ワイズコイン」が貯まり次回投資に使える
デメリット
  • 運営会社が非上場で財務状況の透明性が限定的
  • ファンド数が他の大手と比べるとやや少なめ
  • 途中解約ができない

利回り不動産は、優先劣後方式とマスターリース契約の両方を採用しているファンドがあり、投資家保護の仕組みが手厚いのが特徴です。ホテルや商業施設などの大型不動産にも1万円から投資できます。

独自の「ワイズコイン」制度があり、新規会員登録や投資に応じてコインが付与され、次回の投資に充当可能。実質的な利回りを底上げできるお得なサービスです。

「やめとけ」は本当?不動産クラウドファンディングのメリット5つ

「やめとけ」と言われる理由を見ると不安になるかもしれませんが、不動産クラウドファンディングには他の投資にはない魅力もたくさんあります。ここでは代表的なメリットを5つ紹介します。

「やめとけ」は本当?不動産クラウドファンディングのメリット5つ

1万円からの少額で不動産投資を始められる

不動産クラウドファンディングの最大の魅力は、1万円程度の少額から不動産投資にチャレンジできる点です。

通常の不動産投資であれば、物件の購入に数百万〜数千万円の資金が必要です。しかし、クラウドファンディングなら複数の投資家と資金を出し合う形になるので、一人あたりの負担は小さくなります。

個人では手が届かないような都心のマンションや大型商業施設にも少額で投資でき、分散投資がしやすいのも大きなメリットです。

物件管理の手間がゼロで運用はプロにお任せ

現物の不動産投資では、入居者の募集や家賃の回収、物件の修繕など、さまざまな管理業務が発生します。

不動産クラウドファンディングでは、これらの業務をすべて運営会社のプロが行ってくれます。投資家はファンドを選んで出資するだけで、あとは分配金を待つだけです。

本業が忙しいサラリーマンの方や、不動産投資の経験がない初心者の方でも手軽に始められます。

優先劣後方式で投資家の元本が保護されやすい

多くの不動産クラウドファンディングでは「優先劣後方式」が採用されています。

これは、損失が出た場合にまず事業者の出資分(劣後出資)から損失を負担する仕組みです。たとえば劣後出資比率が20%であれば、物件価値が20%下落するまでは投資家の元本に影響が出ません

劣後出資比率は10%前後のサービスが多いですが、中には20%以上に設定しているファンドもあります。この比率が高いほど、投資家の元本がより守られやすくなります。

なお、REITにはこうした投資家保護の仕組みはありません。この点は不動産クラウドファンディングならではの強みと言えるでしょう。

短期運用ファンドなら半年程度で資金が戻る

不動産クラウドファンディングの運用期間は、ファンドによって異なりますが、半年〜2年程度の比較的短期間で完結するものが多いです。

現物不動産投資はローンの返済も含めて10年以上の長期運用が前提になることが多いですが、クラウドファンディングなら短いスパンで資金が戻ってきます。

短期の運用であれば不動産市場の変動リスクも限定的になるため、初心者の方でも比較的取り組みやすいでしょう。

株式市場との値動きの相関が低く分散効果がある

不動産クラウドファンディングは、株式市場のように日々価格が変動する商品ではありません。想定利回りと運用期間があらかじめ決まっているため、株価の急落に一喜一憂する必要がないのは大きな安心材料です。

すでに株式投資をしている方がポートフォリオの一部に組み入れることで、資産全体のリスク分散効果が期待できます。

登録前に確認!不動産クラウドファンディングのデメリット5つ

メリットの裏側にあるデメリットもしっかり確認しておきましょう。「やめとけ」と言われる理由に加えて、登録前に知っておきたい注意点をまとめました。

登録前に確認!不動産クラウドファンディングのデメリット5つ

分配金は確定ではなく変動・停止の可能性がある

ファンドの募集ページに記載されている利回りは、あくまで「想定利回り」です。

実際の分配金は不動産の運用成績によって変動し、最悪の場合は分配が停止されるケースもあります。定期預金の利息のように確実にもらえるものではないことを理解しておきましょう。

一方で、COZUCHIのように想定利回りを大幅に上回る実績を出しているサービスもあります。ファンド選びの際は、過去の実績利回りも参考にすると良いでしょう。

レバレッジが効かず大きなリターンは狙いにくい

現物の不動産投資では、銀行から融資を受けてレバレッジ(てこの原理)を効かせることで、自己資金以上のリターンを狙えます。

しかし、不動産クラウドファンディングでは自己資金の範囲内でしか投資できないため、大きなリターンを得にくいという面があります。

たとえば10万円を投資して年利5%で運用すると、1年間の利益は5,000円です。手堅い運用手段ではありますが、短期間で大きな資産を築きたい方には物足りなく感じるかもしれません。

ファンドの選択肢が限られ希望条件に合わないことがある

不動産クラウドファンディングで募集されるファンドは、事業者が選定した物件が対象です。

自分が投資したい地域や物件タイプのファンドが常に募集されているとは限りません。タイミングによってはまったく投資先が見つからないということもあります。

複数のサービスに登録しておけば、選択肢が増えてこの問題をある程度解消できます。

雑所得扱いのため他の投資損益と損益通算できない

匿名組合型の分配金は「雑所得」に分類されます。これは株式の譲渡所得やFXの先物取引と損益通算ができないことを意味します。

たとえば、株式投資で50万円の損失が出ていても、クラウドファンディングの利益と相殺することはできません。税金面での効率を重視する方は、この点を考慮して投資額を決めましょう。

運営会社が倒産した場合の資金回収リスクがある

万が一、不動産クラウドファンディングの運営会社が倒産した場合、投資家の資金がスムーズに返還される保証はありません。

匿名組合型では不動産の所有権は事業者にあるため、事業者の経営破綻は投資家にとって大きなリスクになります。

このリスクを回避するには、上場企業が運営するサービスや、財務状況が健全な事業者を選ぶことが重要です。一つのサービスに資金を集中させず、複数のサービスに分散投資することもリスク軽減につながります。

不動産クラウドファンディングで失敗する人の共通パターン

不動産クラウドファンディングで思うような結果が出ない人には、いくつかの共通する傾向があります。自分に当てはまるものがないかチェックしてみてください。

不動産クラウドファンディングで失敗する人の共通パターン

利回りの高さだけで案件を選んでしまう

「利回りが高いほどお得」と考えてしまうのは自然なことです。しかし、投資の世界では高いリターンには高いリスクがつきものです。

利回りが相場(年3〜8%)を大幅に超えるファンドは、開発案件や築古物件など、不確定要素が多い可能性があります。利回りの数字だけではなく、物件の詳細や事業者の実績まで目を通すようにしましょう。

一つのサービス・案件に資金を集中させる

「このサービスは信頼できるから」と一つの事業者に全額を預けるのはリスクが高い行動です。

万が一その事業者に問題が起きた場合、資金のすべてが影響を受けてしまいます。複数のサービスに登録し、案件も分散させることが基本的なリスク対策です。

運用期間と自分の資金計画が合っていない

「2年間は使わないお金だから」と投資したものの、予想外の出費で資金が必要になるケースは少なくありません。

不動産クラウドファンディングでは原則途中解約ができないため、運用期間中はその資金を動かせない前提で投資額を決める必要があります。生活防衛資金とは完全に切り分けて考えましょう。

事業者の実績や財務状況を確認していない

「有名だから」「広告をよく見るから」という理由だけで事業者を選ぶのは危険です。

投資する前に、少なくとも以下のポイントは確認しましょう。

  • 不動産特定共同事業法に基づく許可の有無
  • 過去の元本割れ・配当遅延の実績
  • 上場企業かどうか(財務情報が公開されているか)
  • ファンドの運用レポートや情報開示の充実度

事業者選びは不動産クラウドファンディングで最も重要な判断と言っても過言ではありません。

不動産クラファン vs REIT vs 現物不動産|結局どれが自分に合う?

「不動産クラウドファンディングはやめとけ」と感じた方がまず考えるのは、「じゃあ他にどんな選択肢があるの?」ということでしょう。ここでは代表的な3つの不動産投資を比較してみます。

不動産クラファン vs REIT vs 現物不動産|結局どれが自分に合う?

投資金額・流動性・利回りで3つを比較

不動産クラウドファンディング J-REIT 現物不動産投資
最低投資額 1万円〜 数万円〜 数百万〜数千万円
利回りの目安 年3〜8%程度 年3〜5%程度 年3〜10%程度(実質)
流動性(換金しやすさ) 低い(原則途中解約不可) 高い(証券取引所でいつでも売買可能) 低い(売却に数ヶ月かかる場合あり)
日々の価格変動 なし あり(株式市場に連動) なし(ただし市場価値は変動)
物件選定 自分で選べる プロにお任せ(選べない) 自分で選ぶ
管理の手間 なし なし あり(管理会社に委託する場合もある)
レバレッジ(融資活用) 不可 信用取引で一部可能 可能(銀行融資)
元本保護の仕組み あり(優先劣後方式) なし なし
節税効果 なし(匿名組合型の場合) NISA利用可能 あり(減価償却・相続税対策)

「ほったらかし派」に向いているのはどれか

「投資に時間をかけたくない」「なるべく手間なく資産運用したい」という方に向いているのは、不動産クラウドファンディングまたはJ-REITです。

どちらも物件管理の手間がなく、プロが運用を行ってくれます。ただし、両者には大きな違いがあります。

不動産クラウドファンディングは、投資後は運用期間が終わるまで基本的に何もする必要がありません。日々の値動きもないため、完全にほったらかしにしたい方に最も向いている投資と言えます。

一方、J-REITは日々価格が変動するため、売却タイミングの判断が必要になります。売買が自由な分、つい値動きを気にしてしまう方にはストレスになることもあるでしょう。

将来の資産形成ゴール別おすすめ投資手段

自分の投資目的に合わせて選ぶのが最も確実です。

投資の目的 おすすめの投資手段
まずは少額で投資を体験してみたい 不動産クラウドファンディング
いつでも換金できる柔軟さがほしい J-REIT
レバレッジを活用して資産を大きく増やしたい 現物不動産投資
相続税対策を考えている 現物不動産投資 or 任意組合型クラファン
日々の値動きを気にせず安定運用したい 不動産クラウドファンディング
NISAの非課税枠を活用したい J-REIT

一つの投資手段に絞る必要はありません。不動産クラウドファンディングとJ-REITを組み合わせるなど、複数の手段を使い分けるのも効果的な戦略です。

リスクを抑えて始めるための7つのチェックポイント

不動産クラウドファンディングを始めると決めたら、以下の7つのチェックポイントを必ず確認しましょう。事前にしっかりチェックすることで、失敗のリスクを大きく減らせます

リスクを抑えて始めるための7つのチェックポイント

事業者は上場企業 or 運営実績が豊富か

事業者の信頼性は最も重要なチェックポイントです。

上場企業が運営するサービスは、財務情報が公開されており経営状況を確認しやすいメリットがあります。たとえばCREALを運営するクリアル株式会社は東証グロース市場に上場しています。

非上場の事業者でも、長年の運用実績があり、元本割れや配当遅延のないサービスであれば信頼度は高いと判断できます。

劣後出資比率は何%か

優先劣後方式の劣後出資比率は、投資家の元本がどの程度守られるかの指標です。

劣後出資比率10%前後が平均的な水準ですが、20%以上のファンドはより安全性が高いと言えます。逆に5%未満のファンドは元本割れリスクが相対的に高いため注意しましょう。

元本割れゼロの実績があるか

過去に元本割れが一度もないことは、そのサービスの運用品質を測る一つの目安です。

ただし、不動産クラウドファンディング業界自体の歴史がまだ浅いため、元本割れゼロの実績は「将来を保証するもの」ではない点に留意してください。あくまで判断材料の一つとして参考にしましょう。

運用期間は自分の資金計画と合っているか

運用期間中は資金が拘束されます。生活費や近いうちに使う予定のあるお金を投資に回すのは避けましょう。

目安として、運用期間が1年以内の短期ファンドから始めると、資金拘束のリスクを抑えられます。慣れてきたら中長期のファンドにもチャレンジするのが良いでしょう。

情報開示(物件詳細・運用レポート)は十分か

投資先の物件についてどれだけ情報が公開されているかは、事業者の誠実さを測るバロメーターです。

物件の所在地、築年数、面積、想定賃料、周辺環境などの情報に加え、運用中のレポートを定期的に公開しているサービスは信頼性が高いと判断できます。

マスターリース契約の有無を確認する

マスターリース契約とは、事業者が物件を一括で借り上げる契約のことです。この契約があるファンドでは、空室が発生しても事業者が一定の賃料を保証してくれるため、空室リスクを軽減できます

すべてのファンドに適用されるわけではないので、投資前に契約形態を確認しておきましょう。

複数サービスへの分散登録でリスクを下げる

一つのサービスだけに登録していると、投資できるファンドの選択肢が限られます。また、事業者リスクも集中してしまいます。

3〜5つ程度のサービスに登録しておくと、投資機会が増えるうえにリスク分散にもつながります。登録自体は無料のサービスがほとんどなので、気になるサービスには積極的に登録しておきましょう。

不動産クラウドファンディングが向いている人・向いていない人

ここまでの内容をふまえて、不動産クラウドファンディングが向いている人と向いていない人の特徴をまとめます。

不動産クラウドファンディングが向いている人・向いていない人

向いている人の特徴

不動産クラウドファンディングは、手間をかけずにコツコツ資産を増やしたい方に特に向いている投資手法です。以下の項目に複数当てはまる方は、前向きに検討してみる価値があるでしょう。

  • 少額から不動産投資を始めてみたい投資初心者の方
  • 本業が忙しく、投資に手間をかけたくないサラリーマンの方
  • 株式市場の値動きに振り回されたくない方
  • 銀行預金以上のリターンを手軽に狙いたい方
  • 余裕資金を半年〜2年程度固定しても問題ない方
  • 将来の現物不動産投資に向けて、まず不動産投資の感覚を掴みたい方

1つでも当てはまれば、まずは1万円から始めてみるのがおすすめです。少額であれば万が一うまくいかなくてもダメージは小さいですし、実際に投資を体験することで自分に合っているかどうかの判断もしやすくなります。

向いていない人の特徴

一方で、すべての人に不動産クラウドファンディングが合うわけではありません。以下に当てはまる方は、別の投資手法を検討したほうが満足度が高い可能性があります。

  • 元本保証のある投資でないと不安な方
  • いつでも自由に資金を引き出したい方
  • レバレッジを効かせて大きなリターンを狙いたい方
  • 節税対策を重視している方(匿名組合型の場合)
  • 投資先の情報を自分で細かく分析するのが面倒な方
  • 近々まとまった出費が予定されており、余裕資金がない方

向いていない項目に多く当てはまる場合でも、投資そのものを諦める必要はありません。たとえば流動性を重視するならJ-REIT、レバレッジを活用したいなら現物不動産投資など、自分の優先順位に合った投資手法は必ず見つかります。先ほどの比較表も参考にしながら、自分に合った方法を選んでみてください。

不動産クラウドファンディングの「やめとけ」に関するよくある質問

最後に、不動産クラウドファンディングに関するよくある質問にまとめてお答えします。

不動産クラウドファンディングの「やめとけ」に関するよくある質問

不動産クラウドファンディングで元本割れした事例はある?

業界全体で見ると、元本割れの発生件数は非常に少ないのが現状です。COZUCHIやCREALといった大手サービスでは、サービス開始以来、元本割れが発生した事例はありません。

ただし、不動産クラウドファンディング業界自体の歴史がまだ浅いため、今後も元本割れがゼロで続く保証はありません。元本割れリスクはゼロではないことを前提に、余裕資金で投資するのが鉄則です。

確定申告は必要?税金の扱いはどうなる?

匿名組合型の不動産クラウドファンディングで得た分配金は「雑所得」に分類されます。分配金の受け取り時に20.42%が源泉徴収されるため、雑所得が年間20万円以下の給与所得者であれば、原則として確定申告は不要です。

ただし、雑所得が年間20万円を超える場合や、もともと確定申告が必要な方(給与収入が2,000万円を超える方など)は確定申告が必要になります。不安な場合は税理士に相談しましょう。

詐欺や怪しい業者を見分ける方法は?

以下のポイントに注意すると、怪しい業者を避けやすくなります。

  • 国土交通省の不動産特定共同事業者の許可一覧に掲載されているか確認する
  • SNSやメールで個別に勧誘してくる業者は警戒する
  • 「必ず儲かる」「元本保証」を謳っている場合は詐欺の可能性が高い
  • 上場企業が運営するサービスや、業界での運営実績が長いサービスを選ぶ

正規の事業者は個人を狙った勧誘は基本的に行いません。不自然なアプローチがあった場合は無視するのが安全です。

少額でも利益が出る?

はい、少額でも利益は出ます。たとえば1万円を年利5%のファンドに投資した場合、1年間で約500円の分配金が期待できます。

もちろん大きな金額ではありませんが、銀行の普通預金金利と比較すれば格段に高いリターンです。まずは少額で始めて仕組みを理解し、慣れてきたら投資額を増やしていくのがおすすめです。

途中解約できるサービスはある?

一部のサービスでは途中解約に対応しています。代表的なのはCOZUCHIで、ファンドによっては手数料無料での途中換金が可能です。

ただし、多くのサービスでは途中解約不可、もしくは手数料が発生する仕組みになっています。流動性を重視する方は、事前に各サービスの解約条件を確認しておきましょう。

ソーシャルレンディングとの違いは?

不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングは、どちらもインターネットを通じて投資家から資金を集める仕組みですが、お金の使い道が異なります。

項目 不動産クラウドファンディング ソーシャルレンディング
投資対象 特定の不動産物件 企業への融資(貸付)
収益源 賃料収入・売却益 融資先からの利息
投資先の透明性 高い(物件情報が公開される) やや低い(融資先が匿名の場合あり)
元本保護の仕組み あり(優先劣後方式) 担保・保証がつくケースもある

投資先がどんな物件かを自分で確認して選びたい方は、不動産クラウドファンディングのほうが向いています

利回りの相場はどれくらい?

不動産クラウドファンディングの想定利回りの相場は年3〜8%程度です。

なかには10%を超える高利回りファンドもありますが、開発案件や海外不動産などリスクの高い案件が多い傾向にあります。安定志向の方は、年3〜6%程度のファンドを選ぶのが無難です。

運用期間はどれくらいのものを選ぶべき?

初心者の方は、運用期間6ヶ月〜1年程度の短期ファンドから始めるのがおすすめです。

短期であれば不動産市場の変動リスクも小さく、資金が拘束される期間も限定的です。慣れてきたら中長期のファンド(1〜3年程度)にも投資先を広げていくと良いでしょう。

複数のサービスに登録しても問題ない?

まったく問題ありません。むしろ3〜5つのサービスに登録しておくことが推奨されています

複数登録しておくことで、投資できるファンドの選択肢が増え、クリック合戦に敗れたときの代替案も確保できます。さらに、事業者を分散することで事業者リスクの軽減にもつながります。登録は無料のサービスがほとんどなので、気になるサービスにはまず登録しておきましょう。

利益にかかる税率は?

匿名組合型の不動産クラウドファンディングの分配金には、20.42%(所得税20%+復興特別所得税0.42%)が源泉徴収されます。

この源泉徴収はあくまで仮の納税であり、確定申告を行うことで過払い分が還付されるケースもあります。課税所得金額が695万円以下の方は、確定申告によって税金が戻ってくる可能性があるので、検討してみる価値はあるでしょう。

なお、任意組合型の場合は「不動産所得」として扱われ、所得税の税率は累進課税が適用されます。詳しくは税理士や所轄の税務署に相談することをおすすめします。

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